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9月28日(来週日曜日)休診のお知らせ(再)

2014.09.21カテゴリ|ブログ

こんにちは、わたなべ動物病院です。

9月28日(来週日曜日)は私用で院長不在の為、休診とさせていただきます。

みなさまにはご迷惑おかけしてしまい、申し訳ありませんが、ご容赦ください。

急に肌寒くなり、体調を崩しやすい季節です。

風邪など召されぬようご自愛ください。

犬の甲状腺機能低下症

2014.09.16カテゴリ|ブログ

こんにちは、わたなべ動物病院の渡辺です。

今回のブログは犬の甲状腺機能低下症についてです。

ワクチン接種で来院されたイタリアン・グレーハウンドのワンちゃん。

IMG_0244

話をよく聞くと最近になって体重が増えるようになってきたとのことでした。

弊院が開院する前に他の病院さんで、高コレステロール血症、軽度の貧血と言われていたようです。

この段階で少し怪しい状況です。

さらに身体検査をすると心拍数が少なく(徐脈)、しっぼに特徴的な脱毛所見(ラットテイル)、左右対称の脱毛が認められました。

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これはかなり甲状腺疾患が疑わしい。そこで甲状腺ホルモンの値をしっかりと測定しました。

甲状腺ホルモン(※解説1)T4、f-T4ともに検出限界以下(測定できない位低く)、

甲状腺刺激ホルモン(TSH)2.82ng/ml(基準値0.08~0.32)と高値を示しました。

これらの症状およびホルモン検査の結果(※解説2)から甲状腺機能低下症と診断しました。

現在、甲状腺ホルモン製剤を内服して3週間ですが、12.1㎏あった体重が11kgまで減少しました。年のせいでおとなしくなっていたと思っていたワンちゃんが以前より元気に遊んでいると飼い主様も喜んでおられました。皮膚も少しずつ改善していくと思われます。

年のせいでおとなしくなったかな?少し太ってきたかな?というよくある状態も実は病気が原因のこともあります。

年のせいかなと思った時でも改善できるものもありますので、気になる症状がありましたら、なんでもご相談下さい。

文責 わたなべ動物病院院長 渡辺 高司

 

(※1)甲状腺ホルモン・・・甲状腺が作るホルモン(血流に乗って、対象臓器に命令を出す物質)で、様々な臓器に作用し、大まかに言うと、代謝を活性化させるもの。不足すると代謝の低下から、太りやすくなる、高コレステロール血症、皮膚症状、貧血、徐脈など様々な症状を示します。

TSH・・・・・・・・甲状腺刺激ホルモン。脳下垂体が作るホルモンで、その名の通り、甲状腺に作用して、甲状腺ホルモンを作らせるもの。

(※2)甲状腺機能低下症では血中甲状腺ホルモン濃度が低下します。特に、甲状腺そのものが悪くなった場合、甲状腺ホルモンが作れず、低下します。甲状腺ホルモンの低下を感知した脳下垂体は甲状腺を刺激するためにTSHを増やします。しかし、甲状腺は反応できないため、甲状腺ホルモンは増加しません。

 

 

 

 

もうすぐ14歳、、、

2014.09.14カテゴリ|ブログ

こんにちは。
わたなべ動物病院看護師の長尾です。
早いもので9月になり、お昼は暑いですが朝と夜は寒くなりましたね。
気温の変化が激しい季節なので、くれぐれも体調管理には気をつけてくださいね。

今日は私の愛犬を紹介させていただきます♪
私はポメラニアン4匹飼っていてその中で1番高齢の子を少しだけ紹介致します。
簡単なプロフィールから(*^^*)
名前はムース。
生年月日は2000年9月20日生まれの13歳。
性別は女の子。
もうおばあちゃんなのでいつも寝てばっかりです(*´ω`*)
ムース2ムース 1

もうすぐ14歳になるので、健康診断のため、今月の後半でドックドッグの検査をする予定です。
また検査の結果をブログでお伝え致します。

高齢の子は年に1回検査をしてみてください。

文責 長尾 理奈




 

 

 

 

うさぎの不整咬合~油断ならない歯の話~

2014.09.09カテゴリ|ブログ

こんにちは、わたなべ動物病院の渡辺です。

今回はうさぎさんの食欲不振で一番多いといっても過言ではない歯のお話です。

ある日の診察で、兎さんが1週間前から食餌の好みが変わって、ペレットの食べが少しずつ悪くなり、牧草も食べなくなってきたとのことで来院されました。

口の中を覗くと下顎の臼歯が尖り、舌に刺さっています。触ると胃が張っています。

不整咬合による食欲不振から胃腸のうっ滞を起こしていると考えられました。

まず、食欲不振や胃腸うっ滞に対して、点滴や胃腸運動改善薬を投与しました。

食欲などは改善しましたが、根本原因は不整咬合なので麻酔下で歯を削りました。

その時の写真が下図です。

IMG_0284IMG_0288

左が削る前の尖った歯です。右が削った歯と歯が刺さっていた舌の創傷部です。(赤い所に注目です。)

怖いことに、うさぎさんは伸びた歯を放置することで、食欲不振の持続、胃腸運動の低下から死亡してしまいます。。

そうならないようには何よりも予防が重要です。チモシーなどの乾草を主体に食べさせ、咀嚼回数を増やし、歯が自然と摩耗するように促します。また、牧草でできた齧りおもちゃも有効です。

ただし、一度不整咬合が起きてしまった子はいくらケアをしても、繰り返すことが多く、食欲の低下、好きなものが変化している、口を気にしている、よだれが多い、前よりうんちが少ないなどの症状があれば、すぐチェックする必要があります。症状がなくても、数か月に一度の歯科処置を推奨している先生もいます。

歯の問題と言っても油断はできず、しっかりとしたケアをしてあげてくださいね。

文責 渡辺 高司

白内障セミナーを受講してきました。

2014.09.06カテゴリ|ブログ

こんにちは、わたなべ動物病院の渡辺です。

先日、白内障に関する眼科セミナーを受講してきました。

セミナーの復習もかねて記載しますので、小難しい内容になっているかもしれません。

ご参考になれば、幸いです。

 

白内障は水晶体という目の中のレンズが白濁する病気です。

進行すると目が見えなくなる病気というイメージは皆さんお持ちだと思いますが、それだけではありません。

レンズの変性(性質が悪くなること)が進み、レンズが溶けてくると目に有害なたんぱく質が漏れ出し、目の中に激しい炎症を起こすことがあります(水晶体誘発性ブドウ膜炎=LIU)。痛みを伴う状態であり、緑内障を併発することもあります。

そのため、白内障の点眼治療は主にLIUを抑えるために、抗炎症点眼を行うことが多くなってきています。また、進行を抑えるための点眼も使用することがあります。

ただし、点眼治療で根本的に治るものではないことから、進行してしまった白内障(視覚に影響あり)は眼科専門医による手術を行うかどうかを考える必要性があります。

手術の為に眼科専門医を紹介する際には、●飼い主さんのお考え、●年齢や進行の程度、●全身状態=麻酔リスク、●目が見えず、生活の質に問題があるのかどうか、●手術の後に点眼などの管理がしっかりできるか、●術後に感染しないように目周りの皮膚や歯、耳などの治療が出来ているか等を評価したうえで相談していきます。

 

また、LIUが併発しやすいことから、早期の外科的介入を考えないといけない白内障としては

・過熟白内障(レンズの白濁が全体にわたり、変性・液化してきているような状態、腐ったトマトのような状態と例えられます。進行しすぎると手術不適応となります。)

・膨張性白内障(糖尿病で多い。レンズが膨化してもろくなっています)

・外傷性白内障  などが挙げられます。

その他にもボストンテリアやコッカ・スパニエル、ボクサー等の白内障は若齢で進行が速いことも多く、注意が必要です。早期の手術を考えてもよいと思われます。

手術に踏み込むかどうかは本当に悩ましい問題だと思います。

年齢や麻酔リスクを考慮して、手術を行わずに経過観察を行う場合も●目をしょぼつかせる、●結膜の充血、●目やにがないかには注意してください。LIU(悪化)の可能性があります。根本治療は手術ですが、症状の緩和は出来るかもしれません。

何がベストかは時として難しいですが、飼い主さんと一緒に一番良い方法を探していければと思っています。

文責 渡辺 高司

 

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